Rairai -Atelier diary-: 昭和の応接間

2011/02/14

昭和の応接間



実家が家を建て替えることになり、新しい家が完成したので少しだけ引越しを手伝ってきました。


新しいお家ができるのはとてもうれしいことなのだけれど・・・

大学進学をきっかけに京都に住み始め、十ウン年。

長年離れて暮らす私にとっても、生まれ育った家がもうすぐなくなってしまうと思うと
センチメンタルな気分に浸らずにはいられません。


特に好きだったのは父の書斎兼応接間。


ゴブラン織りのソファーセット

レース編みのカバーをかけたローテーブル

タッセルつきのジャガード織りのカーテン

ライティングビューロー

アナログレコードを聴くための家具調オーディオセット

ウイスキーの並んだキャビネット

・・・


戦後の代表的な、昭和の家の応接間という感じ。


母いわく、当時家を建てたときは、何も分からずに「こういうものだから」と
言われるがままに一式そろえたそうです。

シャンデリアなんて1ヶ月のお給料とおなじぐらい?高かった気がするのに
今じゃ考えられへんわぁ~って。


きっと情報も少なかっただろうし、今ほど選択肢がなかった時代だったのでしょうね。


私も高校生ぐらいのときは、ゴテゴテに装飾してある時代遅れの部屋だなー、なんて
思っていたけれど、今見ると重厚な雰囲気が何ともレトロでかわいくて。

もうすぐこの部屋が無くなってしまうなんて勿体無いなぁ・・・としみじみ。


思い出が一杯詰まったこの家のこと、

せめて忘れてしまわないように

いつまでも記憶の中に残しておきたいです。